キミとボク

くすんだ雲は遠く 春風 頬を撫でる

昨日も今日も微熱 見上げた空が滲む
キミの笑顔を見ると ボクの心の中は
いつも何故か火照るんだ

きらり ながれ星 流れて消えた
何も願えないまま

強がりなキミのことが"スキ"と言えなくて
そっと繋いだ手 離せずに
三日月の夜の空は ボクを笑うかな
いつかはきっと キミに伝えたい想い

歩いた距離は然程 心の距離は遠い
ずれた歯車みたいに ぶれた視界の中で
曇りだした空模様

ぽたり ひと滴 流れて消えた
そしてまた空を見て 呟いた

言えるわけないじゃないか キミが"スキ"なんて
たったふた文字が重すぎて
不器用なボクはキミにどう映るのかな
気づいてほしい キミに寄せたこの想い

キミは微笑みながら ボクは戸惑いながら
時間はただ過ぎてゆく
キミが忘れる前に ボクを忘れる前に
キミになんて言えばいい?

「強がりなキミのことが…」

「強がりなキミのことが"ダイスキ"なんだよっ!」
ボクは叫んでた 空高く
振り向いたキミの顔が赤く見えたのは
夕焼けだからだろう

「強がりな僕がずっと言えずにいたのは
 丁度二文字で… "ス"がついて…」
俯いたキミの顔はよく見えないけど
重ねた手と手

ぎこちない キミとボク

ボクはキミに訊ねた キミの言葉の意味を
「…君はまだ気づかないの?」
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